2010年6月7日

10年05月22日 第109回 「Photoshop講座 CS5、解禁!!」



あじさいの花が日ごとの長雨に色づいています。

前回に引き続き、電塾セミナーレポート執筆を担当いたします、水平(ミズヒラ)です。

「第109回関西電塾、Photoshop講座 CS5、解禁!!新たなクリエイティブの可能性へ」

講師にフォトグラファーの永島サトシさんをお招きしました。

10_0524_01.jpg

90年代初頭よりデジタルフォトで幅広くご活躍されてきた永島さんから、CS5について語っていただきました。既存CSからの変更点、各ショートカットキー、さらにCamera
RAW6.5
についてもお話しされました。

■ショートカットキーについて

レイヤーの描画ツールを使っているときは、

option
+ shift + control + S
スクリーン

+
N
通常(Normal

+
M
乗算

+
O
オーバーレイ

+
T
彩度

+
E
差の絶対値

+
D
覆い焼きツール

・・など、すべての機能にショートカットキーが割り当てられています。

このショートカットキーは、カスタマイズすることができます。

タスクバーの編集のプルダウンメニューから、キーボードショートカットを選びます。

よく使う機能を、ショートカットキーに割り当てておけば、普段の作業が格段に早くなります。

たくさんの機能を網羅することより、自分の用途に合わせてつかいこなすことが重要です。

10_0524_03.jpg

■コンテンツに応じて拡大・縮小

CS4からの機能である、コンテンツに応じて拡大・縮小。

この機能は、画像を拡大・縮小する場合、被写体など重要な部分を変化させずに保護し、背景のみのサイズを変更することができます。

保護範囲はPhotoshop
CS4
が自動的に検出しますが、自分で選択して自由に指定することもできます。選択ツールで選択した範囲をアルファチャンネルとして保存しておけば、それを保護範囲として活用することもできます(http://www.adobe.com/jp/joc/pscs4/whatsnew/whatsnew_03.htmlアドビHPより引用)。

CS5では、この機能がさらにグレードアップし、自動検出の精度が上がっています。

これはパノラマ写真を作る場合の写真のつなぎ目に有効に活用できます。

永島さんによると、2バージョンを経ると、新機能はようやく使い物になるとのことです。

10_0524_02.jpg

■パペットワークについて

フラッシュのフィルターとしてあった、パペットフィルター。

これは、関節をつくり、それを軸として動かすことができる新機能です。

例として、人物が踊っている画像を使用しました。

タスクバーの編集のプルダウンメニューから、パペットワークをクリックします。

まずメッシュと呼ばれる調整をします。

これは、画像を動かす際の密度です。密度が高ければ、より有機的に動きます。

人物の関節に、ピンをおいていきます。

そして、人物の腕などをドラッグすれば、自動で動きます。

腕が重なり合って前後を変更したいときは、ピンの深さを調整します。

この繰り返しで、Web用の動画を作成できます。

さらに、有機的に動くので、

角度の調整が、パペットワークを利用して、今までよりも容易に短時間で可能になります。

進化していくPhotoshop

ますます機械がやってくれるようになっていきます。

カメラマンおよびレタッチャーの仕事が無くなるかもしれないと世間では言われていますが、

こうやってPhotoshopのレクチャーをする仕事が無くなっていくのではないか、と永島さんは話されました。

10_0524_04.jpg

HDRについて

ハイダイナミックレンジ合成(英high
dynamic range
imaging
HDRIHDR)、とは、通常の写真技法に比べてより幅広いダイナミックレンジを表現するための写真技法の一種。

Photoshop
CS5
では、簡単にHDR画像を作ることができます。

■ブラシの新機能について

CS5では、ブラシツールも進化しています。

ブラシを選ぶと、イラストウィンドウがあらわれます。

ウィンドウにはブラシの形状をイラスト化したものが表示されます。

タブレットを使うと、ストロークを変えることができます。

特に混合ブラシツールは、レイヤーの色がブラシにつき、色が混ざっていく表現が可能です。

現実の絵画の描き方に、より近づいてきているといえるでしょう。

10_0524_05.jpg

Camera
RAW6.5
について

前のバージョンと比べて、レンズ補正が強化されました。

写真はレンズによって、真ん中がふくらむタル型と、逆にやせてしまう糸巻き型に歪みが出てしまいます。

レンズによってちがう歪みも、レンズプロファイルで選択し、修正できます。

メジャーなレンズは、そのプリセットのデータが収録されています。

特にシグマは全面協力をしているので、すべてのレンズについて、歪みが補正されます。

他にも、このCamera
RAW6.
5はカラーノイズを消すのに特化しており、Photoshopを上回るほどの性能です。

非破壊、つまりpixelのままで編集できます。アスペクト比が変化するのには注意が必要です。

さまざまな機能のソフトが、数え切れないほど存在します。私たちには、どのソフトのどんな機能を使うか、という選択が今後の課題となってきます。

雨の日が目立つようになってきました。

うっとうしい毎日ですが、気持ちだけはさわやかに過ごしたいものです。

次回の関西電塾もこうご期待!!