第153回関西電塾

153回目の関西電塾、今回の講師は月間コマーシャルフォト誌上でライティング情報を執筆されている玉内公一氏と、Canon一眼レフのチューニング&メンテナンスサービスを大阪で展開されるPDA GALLOPの代表 山下亮氏の2名です。

 

まずはPhotokina 2016のお話です。

2年に一度開催される世界最大級の写真関連展示会、玉内氏がその全貌を紹介していただきました。

Canon 8K動画やニコン360°VR、ブロンカラーの最新機材など、各ライティングメーカーの最新機材が展示されていました。

 

従来からの有名メーカーはもちろん、中国や韓国等の新興国製のライティング機材もお披露目。

LED機材も今や演色数が90以上のものばかりで、業界の技術向上がアピールされていました。

サードパーティ製のTTLオートのストロボ機材も増えてきており、今後は手軽な価格でライティング表現の幅が広がっていくとのこと。

 

玉内氏オススメの機材も紹介されました。

GODOX AD600の閃光テストです。

ブロンカラーのアンブレラと組み合わせた実験では、ハイスピードシンクロ1/8000の閃光時間でジャンプする被写体をバッチリ捉えました。

バッテリー駆動でかつ安価に手にはいる機材となれば、今後こういったメーカーの運用も現実的になってくるのでしょうか?

 

iPhoneからのアプリ連携で無線コントロールが可能

バッテリー駆動でロケーションでの運用が可能に。

カクタス ラウンドフラッシュ ディフューザー

リングライトのように使えるストロボディフューザー、折りたたんでコンパクトに運用できる。

カクタスクリップオンストロボ RF60

Profoto D2やブロンカラー シロスLというハイエンド機材もなかでもカクタス V6Ⅱ トランシーバーを推す同氏。

各社クリップオンストロボに対応していて、様々なメーカーのストロボでもマニュアル調光できる。デジタルに対応していないフィルム時代のストロボでもマニュアル制御可能。iPhoneからレリーズ可能。

ジェネレーターから発光させたハイスピードシンクロモードも実演

カクタスが実現する各メーカー互換ハイスピードシンクロの仕組みも解説。

ディレイ、マルチ発光などの特殊な発光機能は、従来までブロンカラーなどのハイクラスなメーカーでしか搭載されていなかったが、低価格でもこのような機能が体験できる時代になった。

 

後半はPDA GALLOP代表の山下亮氏

冒頭から立ったままカメラを分解されていく山下氏、驚きのパフォーマンスに歓声があがります。

 

マウントからセンサーまでの距離であるフランジバックと呼ばれるお話。

フランジバックの誤差によるピントが合わない理由を熱弁される山下氏。フランジバックだけでなく、レンズのモーター癖によってもピント位置が前後する仕組みを、わかりやすく解説していただきました。

 

意外と知らない本当のピントのメカニズム。

我々が「ここがおかしい?」と思っていても、フランジバックの仕組みからすると見当違いなことも。ユーザーによるマイクロアジャストメントでは根本的には調節しきれないそうです。その上でプロにしかわからない、PDA GALLOPでしかできないピント調整の仕組みを細かく教わりました。

 

ボディとレンズ、両方の状態を見極めて、なおかつユーザーの持つ複数のボディやレンズの組み合わせでも最良の調整に追い込む。

同社のメンテナンス基準はCanonのサポート以上に厳密だそうです。

Canonユーザーにとっては本当に心強いメカニックだと思います。皆さんも一度PDA GALLOPを尋ねられてはいかがでしょうか。

 

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